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デントラーマウントと空気銃(スプリング式)。傾斜マウントとしての効果。

先日、長瀞射撃場、50m射撃レーンへ行ってまいりました。

今回は前回訪問時の経験を踏まえ、事前に色々と準備をしてきました。その中で、一番に試したかったのはデントラーマウントのベースレールのひとつ、バリオ(VARIO)を使っての着弾点補正です。スプリング式 空気銃で。実際はデントラーではなく、別のマウントで試したのですが、続きをどうぞ。

 

結論から申し上げますと、私的には思い通りに上手くいったとう内容でした。使用した的は前回と同様、大口径150m標的を使ってみました。

 

この的ですが、試射の前半部と後半部にわかれておりまして、的の中央から左下1/4エリアが前半、左上1/4エリア(*スコープのエレベーションを少し回しました)が後半です。左半分に偏っていることがわかります。これは射撃技術の未熟さゆえの結果です。ですが、特徴的なリコイルも含め、一筋縄ではいかないスプリング式は面白いと改めて感じました。まだまだ的の中心へは遠い道のりですが、一つ上への進歩を実感として得られた今回の経験は貴重です。この進歩ですが、マウントのちからを得て届きました。傾斜マウントです。

試射に使用したマウント(*Blog更新:令和4年5月31日)には、70MOAの傾斜が掛かっています。この傾斜は、100m先で着弾点が約210㎝(*ここでは1moa = 約3cmとして計算)上方向へ補正されるということを意味しています。

 

今回使用した射撃レーンの距離50mで換算すると、着弾点は約105㎝程度補正されることになります。

 

私が使用しているのは独製のスプリング式空気銃で、有効射程距離は30m~40m程度です。50m射撃レーンに入り、スコープに70MOAの傾斜をかけ、レチクル中心を狙って試射を繰り返しました。これは事前に立てた仮説でしたが、結果からすると間違ってはいなかったようです。

 

そこでデントラーマウントのバリオ(VARIO)の出番です。バリオにも最大で200㎝の傾斜をかける機能が備わっています。

 

下の図では、バリオの傾斜調整機構について触れていきます。

 

デントラーマウントは上下からなる2つのユニットから構成され、それらが合体することでスコープマウントとしての機能が発揮されます。ベースレールにはベイシス(BASIS)とバリオ(VARIO)の2種類が用意されています。一般的なベースレールとの比較では、バリオが持つ特異性は際立って突出しています。

 

その特異性とはバリオが持つ機構です。ベースレールのバリオには傾斜を調整することが出来る機構が備わっています。ライフルスコープ自体を傾けることが出来る、という事です。

 

 

この傾斜機構の本来用途は、スコープがマウントされている状態のベースレールそれ自体を傾けることで、ライフルスコープのレチクルには一切触らず、ユーザーが所有する2挺目の猟銃へ、1挺目のライフルスコープ ゼロイン設定を複製(コピー)することを目的とされています。

 

仮に2挺目として所持している猟銃が空気銃(プリチャージ式、或いはスプリング式など)の場合、デントラーマウントを使って1挺目の装薬銃に取付けたライフルスコープでも、ゼロイン設定には一切触れることなく、バリオの傾斜機構を用いてPoint of Impact(着弾点)を自由に調整することが可能です。

 

バリオの傾斜機構は、距離100mで-50㎝〜+200㎝までの範囲で着弾点を補正出来るように設計されています。左図では、センチメートルをMOAに換算した数字を参考までに準備しましたが、メーカー側の公式は今のところセンチメートルです。現時点では、トルクスネジの指標にとどまり、バリオ本体に具体的な目盛り数字はついていませんが、独デントラー社ともこの点は既に話をしており、先の改善に期待している部分です。

 

今回、デントラーマウント、バリオの傾斜機構を使って試射は行いませんでしたが、 バリオに搭載されている傾斜機構を利用し、この先のBlogにてスプリング式空気銃を使いバリオの着弾点補正能力について厚めにご報告をさせて戴く予定です。

 

久しぶりのブログになってしまい申し訳ございません。デントラーマウントに付きましてご質問等がございましたら、新設したインスタグラムまたはお問合せからもどうぞ。

 

今回もここまでお付き合いをいただき、ありがとうございました。

 

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