日本語訳テストレポート

ビクセン RS ED Artes 5-30x56 MLR20

競技用モデル。

日本の光学メーカーであるビクセンは、6倍ズームのシリーズに加える新たなアイテム、ビクセン アルテス ED 5-30x56mm 34mmチューブ径のライフルスコープを発表しました。このライフルスコープは、ビクセンが初めて導入する協議射撃用のライフルスコープです。今回、DWJ はこのライフルスコープをテスト用として入手しました。

 

ライター:NORBERT KLUPS

 

まず始めに、この1799ユーロのライフルスコープは、1000ユーロ以上高い価格で販売されているプレミアムメーカーのライフルスコープが有する機能を全て備えているわけではありませんが、近代長距離射撃用のスコープに求められる機能は殆ど備えています。しかしながら、Vixenは有名ブランドには見られない機能、赤色から緑色へ切り替えが可能なレチクルなどを備えています。

 

34mmチューブ径。

Vixenは巨大な対物径を用いており、最大調節幅は100 MOA、つまり100m先で2.91mということになります。シュミットアンドベンダーのPM II 3-20x50でさえ100m先で2.60mです。シューティング時に、この大きな移動量を余すことなく活用するために、傾斜型スポッティングスコープを併用することをお勧めします。

 

ビクセン アルテス ライフルスコープのサドル部分には、高いタワーが付いています。上の部分が少々太くなっており、その部分にはとても繊細な鱗のような加工が施されています。このタワーの上の部分のキャップは取り外しが可能で、キャップを緩めると、タワー上部を引き上げられるようになり、ゼロ位置を合わせることが可能です。

 

タワー部分と、ズームリングのような他の操作部分に加え、パララックス補正ツマミ、照明装置部分などはアルミニウム製です。唯一、接眼部のリングと照明装置の押しボタン部分がラバー製になっています。背の高いタワーはグローブをしながらでも使用することができます。このターゲット用ライフルスコープはとても大きく、高価な印象を受けます。重量は978グラムと決して軽いものではありません。ワンピースのアルミニウム製本体にはアノダイズド加工が施されています。

 

ビクセン ライフルスコープにはニトロゲンガスが充填されており、水や塵に対して強い耐性を持っています。テストに使用したライフルスコープを水深50cmの深さに3時間浸し、さらに気温マイナス18度の環境に数時間放置し、すぐに室内気温の環境にライフルスコープを置いてみましたが、内部に漏れや曇りは見られず、全く問題はありませんでした。

 

完全装備。

接眼部の前部にある倍率調節リングは、溝がある形状をしています。5~30倍までの倍率変更は、このリングを半回転程度で十分です。ズームリングは適度な抵抗でスムーズに回転します。視度調整機能は接眼部の端に付いており、+/-2 dptの範囲で使用ができます。クイック調整で、アイレリーフは97mmあり、接眼部の端はラバーで覆われています。

 

エレベーション、ウィンデージ調整機構には刻印表示に加えクリック音つきクリックが付いており、1クリック 1/8 MOA、すなわち100m先で0.36361cmの調整が可能です。照明機構は接眼部に配置されていますが、回転式操作ではありません。ラバー強化されている正面、左右のボタンを押して照明を操作します。接眼部側の電源ボタンを押すことで照明が点灯し、左側ボタンを押すことで輝度が上がり、右側ボタンを押すことで輝度が下がります。電源ボタンを押すことで、赤色と緑色の切り替えができます。照明を消すには、電源ボタンを2回押します。照明は自動的に消えます。輝度は殆ど見えなくなるまで暗く設定が可能ですが、明るい屋外では、輝度を上げることで十分な照明を得ることが出来ます。電池は照明装置のキャップ下に収納されています。

 

レチクルは第2焦点面。

ビクセンは、2種類のレチクルを準備しています。一つはMLR20 (MOA Long Range)、そして ELR20 (Extra Long Range)です。どちらも縦線、横線上に補助線が付いているタクティカルレチクルです。これら2つのレチクルの違いは、レチクルの照明方法です。MLR20はドット、ELR20は小さな十字です。我々がテストで用いたライフルスコープはMLR20レチクルでした。

 

高倍率のターゲット用ライフルスコープでは、パララックス調整機能は不可欠です。ビクセンは一般的な流行に倣い、パララックス調整をウィンデージ/エレベーションつまみと同じように、スコープ中央のサドル部左側に配置しています。これは、対物環に配置した回転式ノブを採用しているライフルスコープよりも遥かに優れている機構といえます。高倍率で長距離射撃、小さい狙点で動くものも同様ですが、シューターがライフルスコープのレンズ中心を正確に覗けていない場合、着弾地点にはズレが生じます。

 

もしパララックス補正機能が付いているのであれば、シューターは射撃距離に応じてライフルスコープをパララックスフリーに調整することができます。パララックス調整は各々の射撃距離に応じて調整をします。射撃目標のエラー回避に加え、パララックス補正により、スッキリとした見えがもたらされます。これは細いレチクルが付いているため、大変なアドバンテージになります。パララックス補正範囲は9mから無限遠までをカバーしています。しかしながら、100mの表示位置で目印がありません。ビクセン アルテス ライフルスコープの100m先での視野は最小倍率時7.1m30倍では1.2mです。例えば、スワロフスキーの Z6i 5-30x50が最小倍率時9.5m30倍では1.7mと、更に広視野が得られるものの、ビクセン ライフルスコープの数値も悪いものではありません。

 

ELDレンズ。

ビクセンはELDレンズをこのライフルスコープに採用しています。この“Extra Low Dispersion Glass”特殊低分散ガラスは、-特別な低分散ガラスとして意味-、バランスの取れた色相を再現します。実に細かい所まではっきりとしているため、色は自然な色です。像は端まで極めてくっきりとしています。高倍率においても像は大変明るいです。光透過率は日中91.2%、夜は89.7%でした。これは大変優れた数値です。 研究室において、視線の偏差も測定しました。

 

2焦点面にレチクルがあるターゲット用ライフルスコープでは、倍率を変える際に偏差を意味する着弾点のズレが生じることが予測できます。これはトップブランドにおいても同様です。ビクセン アルテスの場合、着弾点のズレは、全ての倍率において最大で2.1cmという測定値が得られました。この値は依然として基準の範囲以内です。長距離射撃においては、シューターはこの点を考慮する必要があり、常に高倍率で射撃をすることをおすすめします。長距離射撃においては、高倍率での使用が一般的です。

 

実用からの経験。

著者は、ブラザーR8にブラザーに.338キャリバーを装填してライフルスコープのテストを実施しました。スコープのマウンティングには、MAK社製のサドルマウントを使用しました。射撃時において、ビクセン アルテス ライフルスコープのレチクル調整は、ほどよいストロークでスムーズな操作ができ、たいへん優れた再現性を示しました。

 

テストしたライフルスコープは、100m200m300mの距離で用いられました。レチクル調整は元に戻すことが可能で、ウィンデージ/エレベーションは素早く調整が可能です。倍率30x時において、極めて精度の高いサイティングが可能です。ビクセン ライフルスコープは、サイティング時に大変敏感です。真円にターゲットを捕捉するためには、接眼レンズ後ろ側から少々距離を取ったポイントでターゲットを捉えなければなりません。長距離用のライフルスコープとしては、この点はあまり問題ではありません。パララックス補正が正しく調整されている場合、 着弾点違いは実質上ありません。

 

DWJ-結論。

ビクセンの新型 アルテス ED 5-30x56は、素晴らしい機能を持ったレチクル調整機構、パララックス補正、レチクル照明自動消灯装置、などを搭載した長距離射撃用のライフルスコープです。レチクルの色を赤色から緑色へ変更することも可能です。価格は1799ユーロですが、有名ブランドのプレミアム製品よりも相当低い価格設定です。

 

ライター:NORBERT KLUPS

 

1.ビクセン アルテス 5-30x56は競技用のライフルスコープです。各タワーは高く、簡単に操作が可能です。

 

 

*ウィンデージつまみには“R”と“L”が刻印されています。これは右方向(R)と左方向(L)を意味しています。

2.レチクルは第2焦点面にあるため、倍率を変えた場合にもレチクルの大きさは変わりません。

3. レチクル調整ははっきりとしたクリック音とともに機能し、1クリックの移動量は1/8 MOA です。

 

*UPの方向に回転させることでレチクルが上方向へ移動します。

4. 照明装置は接眼部の上部にあるタレットで操作が可能です。左側のボタンでステップアップ、右側のボタンでステップダウンです。

ライター:NORBERT KLUPS


ビクセン RS 1-6x24 DP

日本語翻訳完了いたしました。



ビクセン New Foresta 8x56

日本語翻訳完了いたしました。