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G28エアソフト と エラタック。(前編)

先ずはトップ写真。特徴的なフォルムはトイガン化されたHK G28でもお馴染みのマウントです。 エアソフト向け遊戯銃として、ディテールにこだわったG28 が ライセンスド モデル として世界のサバゲー市場に流通しています。これら実用の軍用銃と、それに搭載されるライフルスコープを含むドットサイトの知名度は高く、世界のサバゲーマーの方々にもブランドは広く知られていますが、スコープマウントについては意外と知られていません。今回のBlogではそのあたりに触れてみます。

 

【エラタック】

ドイツのRecknagel GmbH社が製造するEratacマウントは、欧米のローエンフォースメントに採用されるなど、厳しい環境における高水準実用品質が証明されている、Made in Germany のスコープマウントです。

 

日本ではあまり知られていませんが、写真にあるG28に搭載されているエラタックマウントを製造するRecknagel GmbH社は、150年を越える歴史を有するドイツのマウントメーカーです。

 

Eratac(エラタック)とは、Recknagel GmbH社が製造する、タクティカルに特化した軍用製品に冠されるブランドです。本題の前に、実銃のG28を少し見ていきます。

 

【HK G28とエラタック】

3月にドイツで開催されたIWA2023を訪問した際、ヘッケラー&コッホ社(HK)のブースへ伺って参りました。

 

下の写真は ヘッケラー&コッホ G28 にマウントされている独シュミットアンドベンダー社によるG28向け専用モデル、SB 3‐20x50PMです。

 

Recknagel GmbH社でもこのG28向け専用として、ミルスペック準拠 ワンピース型 25MOA 固定傾斜マウント(*外装にはセラコート、材質はA7075の超々ジュラルミン)をHK社へ供給しています。

 

【G28向け専用】

HK G28専用モデルには、Eratacスコープマウント用のEratac 拡張ユニットも用意されています。

 

Aimpoint Micro用のピカティニーレール式 Eratac ベースには、接眼側と対物側にシェードを付けた特別仕様です。拡張パーツのピカティニーレール材質は本体と同様、もちろんA7075。

 

【スコープはS&B】

独シュミットアンドベンダー社供給のライフルスコープには、接眼筒左側にSCHMIDT BENDER for HKのレーザー刻印が入っています。

 

スコープを支えるエラタックマウントの固定はナット式

 

製品にも表示されている12Nm(ニュートンメーター)というのはメーカー推奨の固定トルク。ちなみに、一般的な猟銃向けのそれはおおよそ2〜3Nm程度です。

 

【専用カラー】

Eratac タクティカルマウントの色は基本ブラックで統一されていますが、HK G28向け専用モデルとして用意されたEratac ワンピース型マウント 25MOAには HK G28向け指定カラーによるセラコートが施されています。

 

【G28 セットアップ】

G28向けEratac ワンピース型タクティカルマウントと、G28セットアップ展示です。ハンズオンも可能なこのデモ機、ドットサイトが取り付けられた状態はかなりのサイズです。

 

対物50㎜径レンズのS&Bスコープと、Aimpoint Micro T-2。ウワモノの光学機器込みマウント全体で1300グラムの重量があります

 

G28の重量ですが、HK公式Websiteによると、G28本体重量が5800グラム、空マガジン10発用が110グラム、20発用については150グラム。ロングハンドガードとロングレンジ用のスコープを備えたシステム全体としては、 7000グラム超 といった感じでしょうか。

 

【HK MR308実銃】

こちらは別回の独IWA展示品、G28 派生元のモデルとは近しい関係の HK MR308。G28とは見た目も雰囲気も異なります。

 

マウントされているのは エラタックですが G28のそれではなく、Eratac アジャスタブル傾斜マウントです。アジャスタブルとは、固定された傾斜ではなく、必要に応じて傾斜調整が可能なマウント。という意味です。

 

【可変ダイヤル】

G28は、ドイツの軍用マークスマンライフルとして採用された実績があります。そのG28にも採用されているマウントが、Eratacタクティカルマウントです。

 

写真のHK MR308には、エラタック ”アジャスタブル" 傾斜マウントがシュタイナーのスコープとの組合せで取り付けられています。

 

このエラタック、外観もさることながら、機能も本気のミルスペックです。状況に応じ、一般的なロングレンジを越える射撃距離の外でも、必要な能力をその場で引き出すことができます。この偏心ダイヤル、回転させると傾斜角が10MOA単位で(最大70MOA)変わります。

 

【HK417エアソフト】

HK MR308の流れから、やっとエアガンにきました。上図はエアソフト向け遊戯銃、HK417(外部リンク:HK社HP) にセットアップされたエラタック "アジャスタブル" 傾斜マウント(*関連過去Blog)です。マウントのリアとフロントにはEratacの純正拡張パーツを取付けてあります。本ブログの後半編では、エイムポイント Micro T-2もマウントしていきます。

 

【まとめ】

ということで、話が長くなりましたが、エアソフト向けにライセンス品として日本国内でも販売されているHK G28HK417。今回、一話完結のブログを予定しておりましたが、思いのほか長い記事になってしまったため、前半編と後半編の2部構成とさせていただきます。後半編は5月GWの頃を予定しております。

 

今回もここまでBlogにお付き合いをいただき、ありがとうございました。4月29日開催のビクトリーショー in 浜松町(サムズミリタリ屋様外部リンク)にて実機展示をさせていただきます。この機会にハンズオンで本物の独製Eratac実機を是非お試し下さい。

 

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