![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=931x10000:format=jpg/path/s571511deba31c732/image/i1ec996c396c0ed92/version/1638278271/image.jpg)
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=526x1024:format=jpg/path/s571511deba31c732/image/i4b61e9b8530c2c6b/version/1638281953/image.jpg)
今回は目的に合ったライフルスコープを選びましょう。といった趣旨のBlogになります。
様々なハンティングスタイルがありますが、ドリブンハントを取り上げてみます。この狩猟スタイル用ライフルスコープで製品の競争力として常に挙げられる要素のひとつとしてFOV(Field of View)というものがあります。スコープを覗き込んだ際、100m先で幅何メートルまで見渡せるかということを示す数字です。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=526x1024:format=jpg/path/s571511deba31c732/image/i6274a621b0121b5e/version/1638279112/image.jpg)
2018年にスワロフスキーから8倍比 Z8i 0.75-6x20というスコープが市場投入されました。対物口径は20㎜ですが、低倍率域は1倍を下回る0.75x です。一般的なドリブンハント用スコープはFOVが 34m程度から40m前後ですが、このスコープのFOVは56mです。"射撃姿勢に入りスコープを覗き込んだ状態で超広角の実視界(下図参照)が得られることは、緊迫した場面においてシューターに心理的な余裕をもたらす。"というニーズを技術力で形にしたのがこちらのスコープでした。ハイブランドのライフルスコープは、どの時代においてもハンターにとって大きな憧れではありますが、購入予算のハードルもやはり高いです。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=940x10000:format=jpg/path/s571511deba31c732/image/i51de4774c303e417/version/1638274927/image.jpg)
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=526x1024:format=jpg/path/s571511deba31c732/image/i522384a28e132e04/version/1638279881/image.jpg)
それでは見え方についてはどうでしょうか。
例えば、倍率10倍のスコープで100m先にいいる体長80㎝のイノシシを覗いた場合、10mの距離で体長80㎝のイノシシを見ているかのような見え方になります。 これは、まるでイノシシが実際の距離よりも10倍近い距離にいるかのような ❝イメージ❞ として人間の目に映るということを意味しています。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=526x1024:format=jpg/path/s571511deba31c732/image/i01b581b61ba02873/version/1638282068/image.jpg)
それでは ❝10倍といっても実際はどんな感じでみえるのか?❞ ということで、次は見え方について話を進めてみます。
こちらは過去Blogにてご紹介をさせていただいたVixen 6-24x58MD10 レティクルです。このスコープで体長80㎝のイノシシを覗くと、10倍時では左図のように見えます。但し、このスコープはロングレンジ向けですので、100m先のFOVは狭く、10倍時では4m程度です。ターゲットに動きのあるドリブンハントには適していませんが、静止している的を遠距離から狙う狩猟スタイルには向いているといえます。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=526x1024:format=jpg/path/s571511deba31c732/image/i84ae43096026a4e0/version/1638282220/image.jpg)
より裸眼に近い、例えば1倍といった低倍率に始まり徐々に倍率を上げていく過程でFOVは次第に狭くなっていきます。1倍といっても実際は倍率が掛かっており、裸眼と同一ではありませんのでご注意を。
低倍率の利点を最大限に生かし、両目を見開きながら裸眼で獲物を視野に補足しつつ、動くターゲットを追う一連の射撃動作の中でスコープ内のレティクルに目を移し、不自由なく銃を操ることが出来るというのがドリブンハント向けの1-4x, 1-6x, 1-8xといった狩猟用ライフルスコープです。 ここでは見えの良さに加え、視野の広さと、太陽光が届かない悪条件でも明るい光学系が求められます。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=526x1024:format=jpg/path/s571511deba31c732/image/i6fc6e7e99f45c36b/version/1638282249/image.jpg)
スコープの高倍率競争ではありませんが、4倍比、6倍比に続き、8倍比、10倍比とドリブンハント向けのラインナップも倍率幅が広がってきています。但し、スコープの倍率を上げる(高倍率にする)ことで犠牲になる要素もあります。FOVと明るさです。今回のBlogではスキップしてしまいますが、高倍率域ではレンズを通して結ばれる像の再現性良し悪しが色収差という形で顕在化してきます。色収差の度合いを確かめる簡単なテストはご自身の光学機器でも可能です。白い蛍光灯、晴天下で白い道路標識などをスコープ或いは双眼鏡で覗いてみてください。白色標識と背景の境界線部分、或いは覗き込んだレンズ端辺りに色の滲みが強く見られるかもしれません。それが色収差です。この収差を抑える工夫については、レンズ設計、材質やコーティング技術など各メーカーにより製品仕様に落とし込まれ、同じように見えるライフルスコープでもその違いは製品価格に反映されています。
ドリブンハントのような早い動きの中でターゲットをスコープに捉える必要がある場合、実視野が広い低倍率スコープが好まれ、1-4x24、1-6x24、1-8x25といったスペックにハンターの高い需要があることは合点がいきます。狩猟のスタイルは様々です。ご自身の狩猟目的にあったライフルスコープ選びは、銃砲店のプロの方へ伺ってみることが一番の早道です。
今回のBlogはこの辺で終わりです。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
Instagram、SNSにて情報発信もしておりますのでよろしくお願い申し上げます。
【空気銃のベマ】
このたび、ドイツと狩猟とおいしい話(ベマ)では、狩猟用エアライフルの取扱いを開始いたしました。ハッサン、スプリング式も東京都練馬区のショールームにて見学いただけます。これから狩猟免許を取得予定の方、既に所持の方、お気軽にお問い合わせください。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=940x10000:format=jpg/path/s571511deba31c732/image/i779069145dfe6dd4/version/1717553073/image.jpg)