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ライフルスコープとレチクル。

今回のBlogはライフルスコープとレチクルというテーマです。

どのライフルスコープにもレチクルが備わっています。対物レンズ径や倍率、FFP、SFPといったスコープ側の特長に合わせてその能力を十分に引き出す役目を果たすものがレチクルです。(*ちなみに、上の写真は上手く撮れておりませんが、ELEMENTの新製品が備えるレチクルディスプレイです。今回ではなく別のBlogで触れますが、とても面白い製品でビックリしました。)

 

【何故そのレチクルを…】

残念ながら、世の中にはレチクルとスコープの本体性能の組合せが上手くいかなかったことが理由で、人気が出なかったモデルは多く存在します。

 

例えば、ハンティングで有名なブランドの巻狩り用としてデザインされたライフルスコープに、無理やりタクティカルレチクルを搭載させてしまったことで、ハンターにはその使用方法と用途が不明瞭になってしまい、消費者にしてみれば ”このスコープに何故そのレチクルを選んでしまったのか?” という混乱が生じてしまった製品です。

 

結果としてメーカーとしては不本意な販売実績となったスコープ。有名無名関係なく、こうした製品は少なくありません。

 

【そのレチクルである理由】

最高倍率 30x或いは40倍 の高倍率スコープに、デュープレックスや、G4レチクル(水平方向と下方のポスト部が太いタイプ)を備えたスコープはどうでしょう。

 

もちろんDuplexや、G4を高倍率でも快適に使いこなせるハンターはいらっしゃるかもしれません。

 

但し、30倍を使おうとする場面(視野角が非常に狭いです。)は動的ターゲットではないケースが考えられ、その場合、太いポストでセンター部に標的を捉えやすいG4ではなく、落下する弾道に対応が可能なBDCといった、下方向へのレチクルのクリアランスと補正機能が備わっているレチクルの方が実用的ということがあります。

【用途に合ったレチクルを】

つまるところ、ライフルスコープは、光学系や本体性能が同じスコープでも、その搭載されるレチクルが違うだけで、良くも悪くも全く異なるスコープになってしまうということです。

 

先日、上の写真とは関係ありませんが、ドイツで行われた IWA Outdoor Classics 2023を訪問して参りましたが、こうしたスコープも少なくはありませんでした。

 

【まとめ】

ハンターが求めるレチクルと、シューターが求めるレチクルは違う場合がございますので、ライフルスコープを選ぶ際には、ご自身が使用する目的を正しく理解したうえでご購入することをおすすめいたします。不安な方は、最寄りの銃砲店様へ伺ってみるのも良いかもしれません。

 

今回は短いブログになりました。次回Blogは2023年3月2日~5日までドイツで開催されたIWA2023訪問レポートを予定しております。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

 

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